熊谷文枝 (2006.4) 家族をめぐる人間関係としての家庭内コンフリクトに関する考察. 澤口 恵一, 神原 文子 (編)『第2回家族についての全国調査 (NFRJ03) 第2次報告書 No. 2: 親子、きょうだい、サポートネットワーク』(日本家族社会学会全国家族調査委員会). 137-149

Bibliographical Information

Category:
NFRJ Publication
Number:
nfrj03_200602_9
Author:
熊谷文枝 || KUMAGAI Fumie
Date:
2006.4
Title:
家族をめぐる人間関係としての家庭内コンフリクトに関する考察 || Studies on the Family Conflict as Family Relations
Source:
澤口 恵一, 神原 文子 (編)『第2回家族についての全国調査 (NFRJ03) 第2次報告書 No. 2: 親子、きょうだい、サポートネットワーク』(日本家族社会学会全国家族調査委員会) || SAWAGUCHI Keiichi, KAMBARA Fumiko (eds.) NFRJ03 Second Report No. 2: Parents and children, brothers and sisters, and support network (Japan Society of Family Sociology, NFRJ Committee)
Page:
137-149
URL:
:nfrj03_2006_pdf/nfrj03_200602_9.pdf
Abstract:
家庭内コンフリクトの存在は、家族関係の緊密さの必然性ともいえる。換言すると、それは、家族成員間のコンフリクト(トラブルやもめごと)の問題を社会学的視点でひもとく人間関係として考察することの必要性を示唆する。そこで本稿では、NFRJ03 データを用い、家族をめぐる人間関係としての家庭内コンフリクトの考察を試みた。J.M.インガーの「場の理論」(1965)を理論的枠組みとし、M.A.ストラウスの「暴力のサイクル」(1974)の検証を目的とした。その結果、主として以下の二点が判明した。第一に、家庭内コンフリクトが発生しやすい家族には、いろいろな形態の家族をめぐるコンフリクトが存在すること。しかし、ここで注目すべきことは、日本の家族におけるコンフリクト発生頻度がきわめて低い点である。それは事実であるのか、あるいは文化的に家庭内コンフリクトの存在を公表することを潔しとしないからであろうか。詳細な究明が待たれる。第二に、多変量回帰分析の結果、家族成員間のコンフリクト考察には、外的資源および内的資源の両者を同時に考慮する必要性が判明した。姑との同居、および仕事の有無の二変数が相反する効果を持つ。つまり、姑との同居は、姑とのコンフリクトを有意(p<.001)に増加するが、ディストレスを減少させる(但し有意ではない)。一方、無職の場合、姑とのコンフリクト、および夫婦のコンフリクトは、有意ではないが発生しやすい。しかし、職に就いていると子ども虐待は有意に増加し、ディストレスも同様に有意(p<.001)に増加することが判明した。いずれにしても、緊密に交わる家族の成員間にコンフリクトが存在しないはずがない。むしろ家族間にコンフリクトが存在することを認識し、その問題を解決する前向きな態度が大切である。そのような建設的な対処法が、とりもなおさず、よりよい家族関係構築への基本である。
Keywords:
家庭内暴力,家庭内コンフリクト,暴力のサイクル,場の理論
Note:
NCID=BA77245977
Relation:
| nfrj03_200602 |
Dataset:
[NFRJ03]
Created: 2012-02-20. Updated: 2012-03-28.

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