加藤彰彦 (2005.5) 「直系家族制から夫婦家族制へ」は本当か. 熊谷 苑子, 大久保 孝治 (編)『コーホート比較による戦後日本の家族変動の研究: 全国調査「戦後日本の家族の歩み」(NFRJ-S01) 報告書 No.2』(日本家族社会学会 全国家族調査委員会). 139-154

Bibliographical Information

Category:
NFRJ Publication
Number:
nfrjs01_2005_11
Author:
加藤彰彦 || Akihiko KATO
Date:
2005.5
Title:
「直系家族制から夫婦家族制へ」は本当か || Has the Japanese Family changed from the Stem Family System to the Conjugal Family System during the Past Half Century?
Source:
熊谷 苑子, 大久保 孝治 (編)『コーホート比較による戦後日本の家族変動の研究: 全国調査「戦後日本の家族の歩み」(NFRJ-S01) 報告書 No.2』(日本家族社会学会 全国家族調査委員会) || KUMAGAI Sonoko, OHKUBO Takaji (eds.) NFRJ-S01 Report No. 2: Trails of families in post-War Japan (Japan Society of Family Sociology, NFRJ Committee)
Page:
139-154
URL:
:nfrjs01-2005_pdf/nfrjs01-2005kato2.pdf
Abstract:
戦後の「核家族世帯」の増加に対して、これまで対立する二つの説明がなされてきた。一つは、日本の家族が「直系家族制から夫婦家族制へ」と転換しつつあるとする議論であり、これは現在通説となっている。もう一つは「核家族世帯」の増加は、きょうだい数の多いコーホート(多産少死世代)の結婚という人口学的な条件によって生じた「擬制的核家族化」であるとする議論である。後者は、日本の家族は戦後の雇用労働化と都市化に対応して「一時別居型」(途中同居型)の「修正直系家族」へと変化しつつある可能性はあるが、直系家族システムの実質には変化がないと主張する。本稿ではNFRJS01 の同居歴データを用いてイベント・ヒストリー分析を行い、これらの仮説が人々の実践(ハビトゥス)の次元で成り立つか、その妥当性を検討した。
最初に、結婚後の親との同居率の推移を出生コーホート別に観察したところ、結婚直後の時期は核家族化の趨勢が顕著であり、1960 年代生まれの同居率は20%ほどしかないが、その後上昇し、結婚後10 年ほどで30%を超えるという途中同居型のパターンが確認された。つづいて途中同居の要因を分析したところ、その中心的要因は、夫婦の続柄(とくに夫長男)、親からの土地・家屋の相続、老親扶養であること、これらの要因は結婚中期以降により強く働くこと、が明かとなった。
したがって、戦後日本の家族は、人々の実践の次元において捉えるかぎり「直系家族制から夫婦家族制へ」と転換したとはいえない。NFRJS01 データは「修正直系家族」の議論と整合的な分析結果を示した。
Keywords:
核家族化,途中同居,修正直系家族,イベント・ヒストリー分析
Note:
NCID=BA72185630. http://nfrj.org/nfrjs01_publishing.htm#NFRJS01_2005
Relation:
| nfrjs01_2005 |
Dataset:
[NFRJ-S01]
Created: 2012-02-20. Updated: 2012-03-28.

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